水性と油性のメリット・デメリット
水性と油性のメリット・デメリット

コーティング剤には溶媒の種類により水性タイプと
油性タイプがあることは皆さんもご存知かと思います。
昔は水性塗料といえば耐久性に難があるということで
油性タイプが主流でしたが、最近は水性の性能が飛躍的に
向上し、車の塗装も水性が主流となりつつあります。
そのような流れからコーティング剤もいずれ水性タイプが
主流になるのかというと、現状ではまずそれは考えられません。
理由は下記の通りです。

水性タイプのコーティング剤
水性のコーティング剤は水(正確には純水か精製水)をベースにした
コーティング剤です。前回の記事で少し触れましたが、水性の
コーティング剤にはケイ酸ナトリウムが主成分の無機のタイプと、
シリコーン化合物が主成分の有機のタイプがあります。
水性のコーティング剤は油性と比較すると臭いも少ないですし、
環境にも優しいという大きなメリットがある反面、水自体が持つ
表面張力がメリットにもデメリットにもなります。
メリットとしては吸水性の高い大谷石や十和田石などに塗布する
コーティング剤してはとても効果的なのですが、硬い鏡面仕上げの
御影石やタイルなどの吸水性の低い素材にはほとんど浸透しない
ため、塗布しても効果を発揮できません。これが水性コーティング剤の
デメリットです。

油性タイプのコーティング剤
油性のコーティング剤は石油系の有機溶剤を溶媒としたもので、
皮膜を作る被覆タイプと、素材内部に防水層を作る浸透タイプがあり、
目的と用途に応じ使い分けます。油性のコーティング剤は水性と
まったく逆で、硬い素材でもよく浸透します。逆に吸水性の高い素材に
油性コーティング剤を塗布しても、ざるに水を注ぐような状態になって
しまうため適しません。

このように、素材に応じ最適なコーティング剤をチョイスするためには
水性・油性それぞれの特性をよく把握してコーティング剤を選定する
必要があります。

ケイ酸ナトリウムが主成分の水性コーティング剤
マイクロシーラー水性インナーガード


素材に浸透して防汚する油性コーティング剤
マイクロシーラーインナーガードプレミアム




コーティング | No.363 新井田   2017/08/01(Tue) 09:27:07
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