石灰岩のメンテナンスが難しい理由③
今回はダイヤモンドパッドの共ずれについて
説明をします。共ずれと言っても
石材メンテナンスを行っている方でさえ
ほとんど知られていない業界用語で、
知る人ぞ知る再研磨のキーワードなのですが、
石材の再研磨をある程度経験された方は
「あ、あれか!」と頷くはずです。

共ずれとは石材の再研磨をしている最中に
ダイヤが混入されている樹脂が何らかの理由で
バラけ(溶け出し)、ダイヤモンドパッドが
一気に減ってしまう現象です。
これは特に石灰岩などのやわらかい石種に
よく起こり、ツヤの仕上げ用の細かな番手
(#5000や#8000)で行っていると
一気にツヤびけ(ツヤがなくなる)してしまいます。

共ずれが起こるもう一つの理由としては、
粗い番手(#300か#400程度)のキズが
しっかりと取り切れていない状態のまま、
仕上げの研磨をしている最中にもよく起こります。
真夜中の再研磨中にこの現象が起こると
ホント泣きたくなるんですよね(笑)

この共ずれが起こるのが怖いがために
下の写真のような石灰岩をまともに
研磨をする業者がなかなかいなかったのです。

マイクロポリッシュ#4で研磨中

施工前後






研 磨 | No.306 新井田   2017/04/21(Fri) 10:52:05
管理用