石にこびりついた頑固なシミを除去する方法
以前にも何度かご紹介しましたストーンマスターの
川畠さんより、先日感動的なメールが届きましたので
ご紹介させていただきます。

現場は名古屋市内。
泊まり込みで一週間近くシミ抜き作業を行った
そうです。
長年石材メンテナンスに携わっている日本中の
スペシャリストが入れ替わり立ち替わりトライ
してもまったく除去できなかったシミを、川畠
さんチームがほぼ完璧に除去したという感動の
ストーリーです。

対象が何であれ、人間が何らかの物事を成し遂げる
ためには、強い精神力は欠かせません。また、その
精神力を持続させるためにはモチベーションも必要
不可欠です。そのモチベーションというものがお金
のためだったり、プライドだったり、対象物への愛
だったり愛おしさだったりするわけですが、今回
川畠さんチームが行った作業の持続的なモチベー
ションは、きっとシミを除去しお客様と感動を共有
したいという気持ちからできたものなのだろうと
感じずにはいられません。


===(以下メールより抜粋)===

本件はテナント様と名古屋市様からのご依頼でした。
弊社を入れて7社がテスト施工に参りました。
皆様うまくいかなかったところを弊社の施工のみが
対象を除去出来、本件の稟議も下り、施工に結び
付いた経緯がございます。

対象はご覧頂いた通り概ねボンド染みでした。
トーチが使用出来ないなど、ヒートガンで代用する
しかないところが非常に時間との闘いで辛いところ
でございました。

結果から申し上げますと8割~9割復元と言った
ところでしょうか。。

石種は壁面が砂岩、床面が花崗岩です。

今回12種類の薬剤を用いて行っております。
当然STONEMASTER製ディープストロング
コーティングリムーバーは大活躍です!
弊社はレストレーション[石材復元工事]専門
なので、薬剤洗剤は基本原液使用です。
間違った使い方をしない、石材を傷めない使用
など、色々とありますが、STONEMASTER製は
現行この業界での完成系であり、常に進化を遂げ
ている石材用メンテナンスの究極でもあります。
お世辞でもなく、30年からの経験で、現状ディープ
ストロングの洗浄力に敵う石材洗浄剤は皆無です。

通常の染み抜き施工は、その使う薬剤で先に
対象の周囲を洗浄してから行うものですが、
今回は花崗岩の床暖房でしたので、なるだけ
洗浄は控えてのご依頼でした。

ただ、状況次第で私の判断で洗浄をするかも
知れない旨を先方に伝えてありましたので、
最終的に洗浄をディープストロングで施して、
花崗岩の白さを取り戻してあります。
施工範囲外の箇所が汚れたままですが、染み
抜きを行う箇所の汚れを残して尚且つ染みだけ
取るのは今回は無理でしたので致し方ありません。

そして本件の難敵はボンド染み、本施工前、
先方から送られてきました写真を見る限り
今回はエポキシ系と判断し資材少々を持って
テスト施工のために名古屋直行です!

エポキシ系は固結するとなかなか除去出来ません
が、エポキシ系に強い薬剤もあるので、これを
その対象に塗り、ヒートガンで熱処理しながら
2~3分繰り返して下記の写真となりました。

テスト施工では数分で9割以上除去しています。
このこともあり、意外と素直かなと思ったの
ですが…。

本件は、復元技士4~5名で6日間の施工でした。
全体の復元率9割を目指すなら、あと1日2日
欲しいところでしたが、エポキシ系だけでは
なく他の成分も何種類か石材の中に入り込んで
おり、素直さなど微塵もなく、ん?6日間で
終わるか?と言った心配も少々芽生えてきました。

結果先述しました薬剤12種の使用となった次第
です。床面にはボンド以外にシールのシリコンか
ウレタンかアクリルかが細孔内に見事に入り込ん
でる中、ヒートガンで地道に…はきつい作業でした。

蛇足ですが。RESTORATION[石材復元工事]の
ESSENCE [真髄]は、“化学”と“物理”の融合です。
プラスある種のダンディズムやフォーカスする力
など、人間対石ではなく、人間と“石の生命を奪う
敵”との戦いであって、太古より繰り返してきた
技術の結晶と現代の化学と物理[科学]の力を用いて
石材の復元率と延命を高水準にさせた技術です。

地道の作業は苦痛であって、と言うより飽きて
しまいますが、間違っていなければ必ず結果に
つながるので最後までやり通すダンディズムは
不可欠です。

薬で処方するか、メスを入れるか、どちらかでは
なく、二つを使って、時には荒療治で人と同じ
ように延命していくそれが復元技士の責務だと
考えます。

そして時には漫画や映画の主人公のように、
自身を鼓舞する為、中二病的な気概を
持つことも必要かもしれません。

作業中


壁面施工前後

※コンセント部分がまだ乾燥していません。
 この砂岩が冷気漂う屋外のすぐ近くなので、
 2日経っても水分が抜けず、全然乾きませんでした。

施工前後




下記はシールのカスでございます。
次から次へと出てきます。
溶かして、削り、熱処理の繰り返しでした。
きりがなく、しかしあとは時間があれば
取り除けることもわかりましたので、本件は
これでクローズでございます。
※最後はコーティングリムーバーで少しずつ
少しずつ除去する手法で落ち着きました。



未完成ではありますが、作業も終わり、施主の
皆様には非常に評価をして頂きました。

名古屋市のお役に少しでも立っているのなら
本望でございます。

今回、石には悪いことをしました。
色々な負の状況[トーチが使えない・水が大量に
使えない・空気が冷たすぎて乾燥しない]が
重なり、荒療法となってしまったところもあり、
中には痛がってる子[石タイル]もいます。
人の見た目には悪くなくても、石に負担が
掛かり過ぎる施工は可哀そうなものです。
石材を正常な状態に戻すために予算と時間の
都合がありますが、施工者の裁量が明後日の
方向に向かないよう日々、技術向上に怠慢に
ならないよう、石の延命に留意して行きたい
と常に思います。

この場を借りましてご協力頂きました全ての
方々と、石材復元工事業の系譜に連なる
関係者様各位に改めて感謝を申し上げます。

ありがとうございました。


使用資材
□STONEMASTER製
ディープストロング
コーティングリムーバー
ステインリムーバー
ラストリムーバー
オイルステインリムーバー
ディープステインリムーバー
ストロングパッド
マイクロポリッシュ

□他
重要文化財建造物用薬剤各種
他薬剤各種


美しい名古屋市の夕日
皆様に祝福を!




クリーニング | トラックバック 0 | レス 0  2019/03/08(Fri) 16:56:13
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